シトロエン三重四日市の 福島 です。
WRCに C3WRCで参戦する『シトロエン・トタル・アブダビ』チーム
に、現役最強ペアの加入が発表されました。
セバスチャン・オジェ/ジュリアン・イングラシア組
このドライバー/コ・ドライバーのペアは、Mスポーツ・フォードでフォード
フィエスタWRCを駆り、2017年ドライバーチャンピオンを獲得。
今シーズンも第10戦終了時点で、ドライバーランキングトップに立つ現役最強
のペアです。
S.オジェ組は、2008年から『シトロエン・レーシング』のジュニアチーム
に所属し、ジュニアWRCに参戦。
WRCにもスポットで参戦しWRCでのキャリアをスタートしました。
2010年にはワークスチームに昇格、グラベルイベント限定でスポット参戦
するようになる。
2011年はワークスチームからフル参戦。
シーズン5勝を上げる活躍を見せたが、当時絶対王者であったS.ローブが
同チームに在籍しており、チーム内でのNO.1ドライバーの待遇を巡って
関係性が悪化。
S.ローブがチームと契約を2年延長で交わしたため、チーム離脱を決断した
と言われている。
その後は、2013年からWRC参戦を表明していた『フォルクスワーゲン・レーシング』
と契約。
2012年はポロR のマシン開発に携わりながら、フォルクスワーゲングループ
の シュコダ というメーカーの ファビア というマシンでWRCに参戦。
ワークスのWRカーよりもパワーで劣るマシンながら、ランキング10位で
シーズンを終えた。
そして迎えた2013年。
フォルクスワーゲン・レーシングのWRCデビューイヤーで、いきなり13戦中
9勝を上げ、初のドライバーチャンピオンを獲得。
その後2016年まで4年連続でドライバーチャンピオンを獲得。
2013年限りで引退したS.ローブが不在となったWRCで、その後の絶対王者
として地位を確立した。
フォルクスワーゲンは、排ガスのデータ不正問題で多額の賠償を負うこと
となり、レース活動などを大幅に縮小、自粛せざるをえなくなった。
これによりWRCからも2016年をもって撤退することとなった。
この事態を受け、翌2017年シーズンのシートを求め複数チームと交渉。
『シトロエン・レーシング』とも交渉したようですが、結果Mスポーツ・
フォードへの移籍を決断。
移籍初年度で慣れないフォード フィエスタをなんとか手なずけ、5連覇
を成し遂げている。
S.ローブが、シトロエンの後ろ盾を得てWRC前人未踏の9連覇を達成したのと
比較し、S.オジェは周りの様々な要因に振り回され困難な状況に陥りながら
も、その逆境を撥ね退けての5連覇達成ということで、違った意味での強さ
を持ったドライバーだと言えるのではないでしょうか。
このペアが来シーズン、シトロエン C3WRC で勝ちまくる姿を早く
見たいですね。